2005-01-01から1年間の記事一覧

「ナイト・ビフォー・クリスマス」ロバート・サブダ

ロバート・サブダのPop-Up(仕掛け絵本)。「The Night Before Christmas」。私が持っているのは洋書版ですが、「ナイト・ビフォー・クリスマス とびだししかけえほん」というタイトルで、邦訳が大日本絵画さんから出ています。 ときどき、誰かにプレゼント…

「The Night Before Christmas」リスベート・ツヴェルガー

リスベート・ツヴェルガーの絵本「The Night Before Christmas」。英語。ハードカバー。まだ、今年発売されたばかりの絵本です。 クレメント・ムーアの詩にツヴェルガーが絵をつけたもの。クレメント・ムーアのこの詩は有名で、日本でも、「クリスマスのまえ…

「Dulac's Fairy Tale Illustrations」エドマンド・デュラック

エドマンド・デュラック(エドモンド・デュラックと表記される場合も有る。Edmund Dulac)のイラスト集。「Dulac's Fairy Tale Illustrations In Full Color」ペーパーバック。洋書。 デュラックの挿絵が52点、フルカラーで収録されています。 デュラックの…

「妖精の騎士タム・リン」スーザン・クーパー

「妖精の騎士タム・リン」スーザン・クーパー再話、ウォリック・ハットン絵 もりおかみち訳 小学館 の絵本です。邦訳。原書は…ずっと手に入りにくい状況のようだったので、これ、邦訳がでてくれてすごく嬉しい。 お城の姫、マーガレットは森で赤いバラをつみ…

「The Magician’s Boy」スーザン・クーパー

スーザン・クーパーの「The Magician's Boy」。絵本に近いですが、絵本よりページ数が多く百ページくらい。挿絵はSerena Riglietti。イタリアのイラストレーターさんなんですが、いろんな国の本の挿絵を書いているみたいです。イタリア版のハリー・ポッター…

「The Silver Cow」スーザン・クーパー

ウェールズの伝説を再話した絵本。スーザン・クーパー文 ウォリック・ハットン絵のケルト三部作絵本のひとつ「The Silver Cow」。 セルキー伝説(あざらし妖精セルキー。人魚みたいなもの)を題材にした「海と空のマイリ」や、タム・リンを題材にした「妖精…

「Frog」スーザン・クーパー

スーザン・クーパー(Susan Cooper)著 Jane Browne絵の絵本「Frog」を読みました。 プールに飛び込んだカエルの泳ぐ姿を見て、泳げなかった男の子が平泳ぎを習得する…という、それだけといえば、それだけの物語。 絵はリアルで丁寧な絵。人物にちょっと華が…

「バウンダーズ」と女神

さて、もう気がすむまで続けることにしました。なんでこんなに熱くなるのか自分でもわかりませんが、「バウンダーズ」について。 「<あいつら>はそうやって僕の運命を封印した(They sealed my fate by doing that)」 (本文より) destinyとか、他にも単…

「バウンダーズ」とタロット

とゆーわけで、「バウンダーズ」はいわば、タロットカードそのものを物語化したもの、ともいえるんですね。トランプの元はタロットカードです。でもって、ジョーカーは「愚者(The Fool)」のカード。 主人公=愚者 「愚者」のカードは、数字の「0」であり「…

「バウンダーズ」リターン

もう終わりにする、とか言っておいてアレですが。やっぱりディレクターじゃないな、プレイヤーだな、と思ったので、訂正として書きます。ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「バウンダーズ」について。 まず、大事なのは「ペア」。主人公は、<He>とペアになっ…

「バウンダーズ」敗北宣言

どうにもスッキリしないので、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「バウンダーズ」について、ずっと考えつづけておりました。その一部を記して終りにします。…一部といっても長いですが。 「僕が知っているどの世界でも、がらんとしている場所ではいつでも紙く…

「バウンダーズ」で思い出したこと

あんまりバウンダーズのことばかり考えてたから、思い出したくない過去まで思い出してしまいました。 「最初はグー」ではじまる、じゃんけんゲームのことです。小学生くらいのころの話です。私の学校では、「最初はグー」のあと、「じゃんけんぽん」で、パー…

「バウンダーズ」について3

まだちょっと、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「バウンダーズ」について、もやもやしたものが残っていたので、書きます。(しつこい性格ですみません…) 物語のなかで、とある世界の<境界>が<野菜畑>として出てきます。で、その畑で、仲間のヨリスが、主…

「バウンダーズ」について2

昨日につづき、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「バウンダーズ」について。なぜカインが出てこないのか、について。私が思ったことを書いてみたいなと思います。(正しいかどうかはわかりませんが) まず、この「バウンダーズ」という物語を読んで、あるいは…

「バウンダーズ この世で最も邪悪なゲーム」ダイアナ・ウィン・ジョ

ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「バウンダーズ この世で最も邪悪なゲーム」(The Homeward Bounders)を読みました。邦訳と洋書と併せ読み。 バウンダーズとは、ボールが「バウンド」するとか、よく言いますが、そのバウンドと同じ意味ですね。ぴょんぴょん…

「魔空の森ヘックスウッド」について、つづき

昨日につづき、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「魔空の森ヘックスウッド」について。 あれから、「ベーオウルフ」をパラパラ読んでみたのですが(岩波文庫「中世イギリス英雄叙事詩ベーオウルフ」忍足欣四郎 訳)、フィテラとシイェムンドの項のところで、…

「魔空の森ヘックスウッド」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「魔空の森ヘックスウッド」(Hexwood)」を読みました。邦訳と洋書と両方読み。 正直、かなり読むのが大変でした。なんかもう、時間があちこちに飛ぶし、一人の人物が一人の人物じゃない(笑) どういう物語なのか把握するの…

「ヘンゼルとグレーテル」リスベート・ツヴェルガー

グリム童話の「ヘンゼルとグレーテル」にリスベート・ツヴェルガーが絵をつけた絵本。 邦訳は相当昔に出ていたようなのですが、今は入手困難。 英訳本も、新刊では入手困難。 しょうがないので古書を買いました…。 新刊買うより高いし、状態もあんまり良くな…

「くるみわり人形とねずみの王さま」リスベート・ツヴェルガー

リスベート・ツヴェルガーの絵本「くるみわり人形とねずみの王さま」の原著。 …ドイツ語。 …。読めませんが。どうしても絵が眺めたかったので、買ってしまいました。 まあその、この先、ドイツ語が勉強したくなるかもしれないし…。 本当は、英訳本がほしかっ…

「わがままな大男」リスベート・ツヴェルガー

オスカー・ワイルドの「わがままな大男」にリスベート・ツヴェルガーが絵をつけたもの。 邦訳は冨山房さんから出ていましたが、現在では入手は困難なようです。 私が購入したのはイギリス版ペーパーバック。 英語は、そんなに多くはないです。比較的、短いお…

「アンデルセン コレクション」リスベート・ツヴェルガー

リスベート・ツヴェルガー絵、「アンデルセンコレクション」 私が持っているのは英訳本、ハードカバーですが、邦訳は太平社さんから出ています。 本屋さんのなかでは、在庫でもっていて、それが残っているところもあるようですので、まだ手に入る可能性はあ…

「白鳥の湖」リスベート・ツヴェルガー

リスベート・ツヴェルガーの「白鳥の湖」 チャイコフスキーのバレエを元にした絵本です。が、べつにバレリーナが描かれているわけではありません。 「白鳥の湖」は、悲劇的な終わり方をするアンハッピーな物語、というのが、主流のようなのですが、この物語…

「ちいさなヘーヴェルマン」リスベート・ツヴェルガー

リスベート・ツヴェルガーの「ちいさなヘーヴェルマン」 ドイツの詩人、テオドーア・シュトルムの童話に、ツヴェルガーが絵をつけたもの。 青を基調にした、静かで、幻想的で、とても綺麗な絵本。 特に、擬人化されたお月さまのデザインが秀逸です。 車のつ…

「えんどう豆の上にねむったお姫さま」ドロテー・ドゥンツェ

ドロテー・ドゥンツェ絵の「えんどう豆の上にねむったお姫さま」 アンデルセンのお話の中では、わりとメジャーな方かな。 私が購入したのはアメリカ版ペーパーバック。邦訳は太平社さんから出ているようですが、入手は困難かもしれません。 あらすじ: ほん…

「Alice in Wonderland」リスベート・ツヴェルガー

ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」に、リスベート・ツヴェルガーが絵をつけた本。大型の絵本の大きさで、ページ数は100ページくらいあります。 「不思議の国のアリス」というと、やはり、テニエルの挿絵が一番有名ですが、テニエルとはまた違った、…

「The Wizard of Oz」リスベート・ツヴェルガー

「オズの魔法使い」に、リスベート・ツヴェルガーが絵をつけた本。 オズの魔法使いのお話が、省略されることなく、まるまる収められているので、絵本というより、一冊の本にカラーの挿絵をつけた感じ…でしょうか。 しかし大きさは大判の絵本の大きさですし、…

「ラクダのこぶはなぜできた?」リスベート・ツヴェルガー

ラドヤード・キップリングの「ラクダのこぶはなぜできた?」にリスベート・ツヴェルガーが絵をつけた絵本。 キップリングは「ジャングル・ブック」の作者。英国の作家さん。なので、おそらく英語が本来。 私が購入したのはアメリカ版ペーパーバックですが、…

「あかずきん」リスベート・ツヴェルガー

リスベート・ツヴェルガーの「あかずきん」 私が購入したのは、英訳本、「Little Red Cap」、アメリカ版ペーパーバックですが、邦訳、富山房さんからでています。 アマゾンさんでは在庫切れ表示になっていますが、ほかの本屋さんで入手可能ですし、富山房さ…

「人魚ひめ」リスベート・ツヴェルガー

リスベート・ツヴェルガーの「人魚ひめ」 私は、英語の勉強がしたい…ということもあって、英訳本、アメリカ版ハードカバーを買いましたが、 邦訳、小学館さんから出ています。 2004年に出たばかりですから、まだ、充分手に入ると思います。 アンデルセンの「…

「The Canterville Ghost」リスベート・ツヴェルガー

リスベート・ツヴェルガーの「The Canterville Ghost」。 オスカー・ワイルドの「カンタヴィル家の幽霊」(…この作品、邦訳タイトルが統一されていないようで、「キャンタビルの幽霊」とか「カンタビルの亡霊」とか、訳者によっていろいろみたいです。どれが…