レインボーマジック「オレンジの妖精アンバー」
Amber the Orange Fairy (Rainbow Magic) Daisy Meadows Georgie Ripper Scholastic Paperbacks 2005-05 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
原題「Amber The Orange Fairy」(2003年)
を読みました。
「レインボーマジック」シリーズの第2巻です。
夏休みの一週間をレインスペル島ですごすことになった、レイチェルとカースティのふたり。
ひょんなことから虹の妖精のひとり、ルビーをたすけ、ほかの妖精さんたちもたすける約束をします。
今回、救出するのはオレンジの妖精アンバー。
アンバー(Amber)は、琥珀のことっぽいです。辞書をひくとそんな感じです。
英語は難しくなく、イラストも多いですし、ストーリーはシンプルなので、ゆっくり読んでも一時間半くらいで読めました。
なんというか、今の時期にピッタリな本って感じがしました。
夏休み中の学生さんが読むといいかも。主人公ふたりと同じになった気分で、一日一冊読んで、一週間でシリーズ読破とか楽しそうです。
↓対訳・解説付き本も出ています。
レインボーマジックが英語で楽しく学べる2 デイジー・メドウズ田内 志文 ゴマブックス 2008-07-17 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「幽霊狩人カーナッキの事件簿」W・H・ホジスン
「さて、今夜はこれでお開きだ!」
"Out you go!"(引用)
ウィリアム・ホープ・ホジスンの「幽霊狩人カーナッキの事件簿 The Casebook of Carnacki The Ghost Finder」を読みました。
邦訳は東京創元社から夏来健次:訳 で出ています。
カーナッキは、過去にも何回か邦訳が出たことがあるようですが、現在入手しやすいのは、おそらくこの東京創元社版。
シリーズ全九作と、本邦初訳の一篇…といっても、小説というよりは、あらすじをまとめたオマケみたいなものが収録されて、全十篇となっています。
ホジスンの作品は、英語の原文は著作権がきれています。
たとえばProject Gutenbergでも読めますが
こちら→http://www.gutenberg.org/etext/10832
六編しか収録されていません。
とりあえず、挿絵も見れて、前九編読めるのは
こちらのサイトさん→http://www.forgottenfutures.com/game/ff4/
などがあります。
ゴーストハンターではなく、ゴーストファインダーのカーナッキさん。「電気式五芒星」ですとか、「シグザンド写本」「サイイティイイ現象」ですとか、よくわからない怪しげな道具や理論を駆使して怪奇現象と立ち向かいます。
邦訳の解説によりますと、この小説が書かれた当時はコナン・ドイルのシャーロック・ホームズが流行っていたとのこと。
この作品も、基本的には探偵小説風ですが、犯人は人間だったりそうじゃなかったりします。
ホラーとしては、さほど怖いという作品ではありませんが、「口笛の部屋」は面白かったです。
幽霊狩人カーナッキの事件簿 (創元推理文庫) W.H. ホジスン W.H. Hodgson 東京創元社 2008-03-24 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「テロメアの帽子」をipadで買ってみた
え〜、ipadに関して、「本が読めるらしい」という知識しかなかった私は、itunesというソフトをまず他のパソコンにインストールして、それからipadをつないで、はじめて使えるようになるということすら、まったく知らなかったので、理解するのに数十分を要しました。電源さえ入れれば即使えるようになるものだとばかり思ってたんです…。
それから謎のリンゴのシールの謎を解くために数十分を費やしました。ただのシールみたいに見えるけれど、いったい何に使うものやらまったく不明で、どこにも書いてないので泣きそうでした。
それからメールの設定で、yahooのメールが使えるようだったので「ヤフーのメールなら使ってるよ!」とか思って設定しようとしたのですが、設定できません。それもそのはず、私が使ってるのはジャパン。yahoo jp。でも使えるのはただのyahoo。米国の本家。
なんとなく悔しかったので、yahooはやめて、Gmailのアカウントを作って、そっちを使うことにしました。
そして最大の疑問…。
フォルダ、どうやって作るの?データとかどこに転送すればいいの…?appッテナンデスカ?
…と、超ドシロウトではありましたが、どうにかこうにかibookをダウンロードし、本が読めるようになりました。
それで、最初はibookの方のストアを覗いていたのですが、日本人向けの本はAPPストアのブックの方にあるらしいと発見。無料で読めるもので、ディズニーのToy Storyがあったので、とりあえずそれをダウンロードしてみました。
そしたらそれが、けっこう楽しくて。動くし、朗読もしてくれるし、朗読にあわせて文字が、いまどこを読んでいるかわかるようにもなってます。ちょっとしたゲームのオマケもついてたり。
英語を楽しく学ぶなら、これすごくいいかも!
ちょっとばかり感動しまして、それから他にも無料で読めるものがないか探したところ、「テロメアの帽子」といった絵本があったので、それもダウンロードしてみました。日本語バージョンと英語バージョンと両方あって、設定をきりかえるだけで、日本語で読めたり英語で読めたりします。朗読もしてくれます。また内容がちょっと変わっていて、遺伝子の勉強にもなるという…
すっかり気に入ってしまったので、有料版も購入してしまいました…
「テロメアの帽子」は、内容に関しては、こちらのサイトさんで詳しく紹介されていますし、
→http://www.1101.com/morikawa/index_teromea.html
ためし読みもできます。
もともと↓のように、紙の本で販売されていたものですけれど、そちらの方は今は古書でしか入手できなさそうです。
テロメアの帽子―不思議な遺伝子の物語 森川 幸人 新紀元社 2002-04 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ただ電子書籍版の方が安いし(たしか450円くらいでした)、動くし、朗読もあって英訳まで読めるので、こういった絵本みたいなものは、同じような感じでどんどん電子書籍化されたら嬉しいかも。英語と日本語両方対応で、朗読もしてくれて、500円以下なら、どんどん買っちゃいそう…。
kindleとかipadとか…
今年のはじめに、なんかもう衝動的に欲しくなってkindleを買いまして。
思ってた以上に画面が読みやすく、紙で読むのとあまり変わらない感じだったので、これならいいと判断し、あとはひたすら、本当にひたすら、所蔵していた本を裁断し、スキャナーで取り込んでPDF化するという作業をしていました。
はるか昔にも電子書籍化計画をすすめたことがあったのですが、スキャンの面倒くささに挫折したという過去があります。
でも今回は、scansnapなるものを購入しまして。もうひたすら、ひたすら、修行僧のごとく、空いている時間はすべて、電子書籍化にさいておりました。
ずいぶん時間がかかりましたが、あと半分くらいで終わりそうです。
ただ、漫画はわりと読みやすかったのですが、小説となると、どうも字が小さくて読みにくい。文庫ならまだなんとか読めますが、単行本となると、サイズが縮小されてしまって、とても読めません。画面のサイズの大きいkindleのDXの方を買えばよかったかなあ、などとも思ったのですが、ipadなるものが発売されると知って、どうせならそちらを買おうかと思いました。
というのも、kindleは、アメリカのamazonからしか購入できなかったので、壊れたときどうしようとか、品が到着しなかったらどうしようとか、なんていうか不安だったんですよね。いざというときの問い合わせが日本語でできないじゃないすか。だから日本で買えるもののほうがいいなあ、と。
んで。ipadも買いました。つい先日のことです。
画面は……kindleはカラー表示できませんけど、Kindleの画面の方が好きかな…。なんか、ipadは目が痛くなってくる気が…私の体調が悪いせいかもしれませんが…でも痛い。
うーん…。kindleみたいな感じの画面で、大きさがipadくらいで、PDFの拡大とかしやすいもので、日本で買えるもの…が欲しい。(でも散財しまくったので、当分買えませんが(^^ゞ)
ipadはipadで、いろいろ面白そうなんですが、とにかくapple製品を買うのってはじめてで、おまけに初心者に優しいって感じがぜんぜんしなくて…ちょっと悪戦苦闘してます。
「夜の声」W・H・ホジスン
ただ—ただ、わしらはかつて、人間の男と女であったのだ!
Only—only we had been man and maid!(引用)
ウィリアム・ホープ・ホジスン(William Hope Hodgson)の「夜の声」を読みました。
東京創元社 井辻朱美:訳
クトゥルーのラブクラフトに多大な影響を与えたとされるホジスン。
この本は、ホジスンの海洋ホラー系の短編を中心に集めたものです。
表題作の「夜の声」The Voice in the Night、なんだか読んだことがあるような…と思ったら、怪獣映画「マタンゴ」の原作だそうです。
マタンゴという映画自体は観たことないのですが、むかーし「怪獣文学大全」(河出文庫)という、怪獣映画の原作やらなにやらを集めたような本を読んだことがあって、それに収録されていたっぽいです。っぽいというのは、読んだのが遥かむかしすぎて内容をもうあまり覚えていないからです。そもそもなんだってそんな…怪獣モノを読みたいなどと思ったのかさえ最早さだかではありませんが、怪獣モノが読みたかったのでしょう。
それはさておき、ホジスンの作品は著作権がもう切れているので、英語の原文はネットで無料で読めるものが多いです。
この本に収録されている作品も、「ウドの島 The Island of the Ud」以外は全部、原文を探せました。(ウドの島も、私の探し方が悪いだけで、どこかにあるかもしれません…。)
夜の声 The Voice in the Night
こちらのサイトさんで読めます
→http://en.wikisource.org/wiki/The_Voice_in_the_Night
熱帯の恐怖 A Tropical Horror
→http://en.wikisource.org/wiki/A_Tropical_Horror
廃船の謎 The Mystery of the Derelict
→http://www.horrormasters.com/Text/a1461.pdf
グレイケン号の発見 The Finding of the Graiken
→http://www.horrormasters.com/Text/a1045.pdf
石の船 The Stone Ship
→http://manybooks.net/pages/hodgsonwother09stone_ship/0.html
カビの船 The Derelict
→http://en.wikisource.org/wiki/The_Derelict_(short_story)
水槽の恐怖
→http://www.strangeark.com/cryptofiction/terror-water-tank.html
なお、邦訳の巻末の解説には作者ホジスンのことが詳しく書かれてあって、その人生というのが、なかなか壮絶で面白かったです。
夜の声 (創元推理文庫 (536‐1)) 井辻朱美 東京創元社 1985-08 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
修道女フィデルマ「幼き子らよ、我がもとへ」
Suffer Little Children (A Sister Fidelma Mystery: A Celtic Mystery) Headline Book Publishing 1996-06-13 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
原題「Suffer Little Children」1995年
邦訳は東京創元社から文庫で上下巻で出ています。甲斐萬里江:訳
読んだのは邦訳だけです。
修道女フィデルマシリーズの一冊なのですが、このシリーズ、邦訳での発売は、シリーズの順番通りにはなっていません。
現在のところ、シリーズの第一巻と二巻はまだ邦訳されていないようです。
この「幼き子らよ〜」は、シリーズの三巻めにあたります。
私の場合、推理小説に対する興味というよりは、古代アイルランドを舞台にしているという点に興味をひかれて読みました。同じ作者の「アイルランド幻想」も、いろいろアイランドのことがわかって面白かったですし。
主人公のフィデルマは修道女ですが、法廷弁護士でもあり、王国のお姫さまでもあります。今回、次期国王の兄に呼ばれて、ある修道院内で起きた殺人事件について調査を依頼されます。殺された人物が人物だけに、問題は国同士の戦争にまで発展しかねない事態をむかえていました…
なんというか、予想以上に大量虐殺でした…。
古代アイルランドの法律がなかなか面白かったです。
幼き子らよ、我がもとへ〈上〉 (創元推理文庫) Peter Tremayne 東京創元社 2007-09-28 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
レインボーマジック「赤の妖精ルビー」
Ruby the Red Fairy (Rainbow Magic) Georgie Ripper Scholastic Prof Book Div 2005-05 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
原題「Ruby the Red Fairy」(2003年)
を読みました。
とりあえず原書…というか、原書は英国版なので、厳密にはアメリカ版を読みました。
あらすじ
ジャック・フロスト(霜の妖精)に呪いをかけられてしまった虹の妖精たち。そのために妖精界からは色が消えてしまいます。
夏休みに訪れた島で、偶然、虹の妖精のひとり、ルビーをたすけたレイチェルとカースティの二人の女の子。
はたして二人は、残りの妖精たちも、無事にたすけだすことができるのでしょうか…?
妖精の粉(?)で、妖精の姿になって空を飛び、妖精の国に行くあたりは、なんとなくピーター・パンのティンカー・ベル。
妖精の王さまの名前がオベロンで、女王がティターニアなのは、シェイクスピアの「真夏の夜の夢」(本当は「真夏」ではなく「夏至」)
ひとりだけ集まりに呼んでもらえなくて、呪いをかけ、その呪いの力が強すぎて、キャンセルはできないけれどもなんとか弱めることはできた、といったあたりは、「眠れる森の美女」かなーと思いました。
英語は難しくなく、読みやすかったです。マジック・ツリーハウスと同じくらいの読みやすさかな、と感じました。
挿絵もかなり多いです。ページ数もそれほど多くないので、さくっと読めました。
女の子に人気のシリーズとのことですが、わかるような気がします。
私も小学生のころに読んだら、きっととても好きになっただろうなーと、読んでいて何度も感じました。
楽しかったです。
邦訳はゴマブックスから田内志文:訳で出ています。
英語学習向けに、対訳本や、解説本なども出ていますし、そのふたつがセットになったものも出ています。
↓対訳本と解説本がセットになったもの
レインボーマジックが英語で楽しく学べる1 田内志文 ゴマブックス 2008-07-17 Amazonで詳しく見る by G-Tools |