「幽霊狩人カーナッキの事件簿」W・H・ホジスン

「さて、今夜はこれでお開きだ!」
"Out you go!"(引用)

ウィリアム・ホープ・ホジスンの「幽霊狩人カーナッキの事件簿 The Casebook of Carnacki The Ghost Finder」を読みました。
邦訳は東京創元社から夏来健次:訳 で出ています。
カーナッキは、過去にも何回か邦訳が出たことがあるようですが、現在入手しやすいのは、おそらくこの東京創元社版。
シリーズ全九作と、本邦初訳の一篇…といっても、小説というよりは、あらすじをまとめたオマケみたいなものが収録されて、全十篇となっています。


ホジスンの作品は、英語の原文は著作権がきれています。
たとえばProject Gutenbergでも読めますが
こちら→http://www.gutenberg.org/etext/10832
六編しか収録されていません。


とりあえず、挿絵も見れて、前九編読めるのは
こちらのサイトさん→http://www.forgottenfutures.com/game/ff4/
などがあります。


ゴーストハンターではなく、ゴーストファインダーのカーナッキさん。「電気式五芒星」ですとか、「シグザンド写本」「サイイティイイ現象」ですとか、よくわからない怪しげな道具や理論を駆使して怪奇現象と立ち向かいます。
邦訳の解説によりますと、この小説が書かれた当時はコナン・ドイルシャーロック・ホームズが流行っていたとのこと。
この作品も、基本的には探偵小説風ですが、犯人は人間だったりそうじゃなかったりします。


ホラーとしては、さほど怖いという作品ではありませんが、「口笛の部屋」は面白かったです。

幽霊狩人カーナッキの事件簿 (創元推理文庫)幽霊狩人カーナッキの事件簿 (創元推理文庫)
W.H. ホジスン W.H. Hodgson

東京創元社 2008-03-24


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