「わがままな大男」リスベート・ツヴェルガー

ifyouaskme2005-02-17

オスカー・ワイルドの「わがままな大男」にリスベート・ツヴェルガーが絵をつけたもの。
邦訳は冨山房さんから出ていましたが、現在では入手は困難なようです。
私が購入したのはイギリス版ペーパーバック。


英語は、そんなに多くはないです。比較的、短いお話です。そう難しい英語でもありませんから、高校生さんくらいなら読めるかと。
たとえ読めなくても、「幸福な王子」が収録されているワイルドの童話集には、たいてい収録されています。新潮文庫で発売されているものが、一番手に入れやすいかと思いますが、ほかにもいろんな出版社から出ています。なので、英語が読めなくても大丈夫。
また、こちらのサイトさんで、無料で訳が公開されています。
http://www.hyuki.com/trans/selfish.html


庭に勝手に入り込んで遊ぶ子供たちを追い出した大男。けれども、子供たちのいなくなった庭には、春がきません。ずうっと冬に閉ざされた庭。大男は、自分の庭に、なぜ春がこないのか不思議でなりません。そんなある日、子供たちが、壁の小さな穴をくぐりぬけて、こっそり庭にやってきました。小さなかわいい男の子を抱きあげて、大男は木にのぼらせてあげます。お礼に男の子はキスをくれました。それからというもの、大男は、壁をこわし、子供たちといっしょに庭で遊ぶようになりました。しかし、大男にキスをしてくれた男の子は、姿をあらわしません。大男は、その男の子のことがとても好きなのに…。


この絵本、とにかく、子供たちの表情が生き生きとしていて魅力的です。擬人化された冬たちの絵も好きです。