「宇宙への秘密の鍵」ホーキング

George's Secret Key to the UniverseGeorge's Secret Key to the Universe
Garry Parsons

Simon & Schuster Children's Publishing 2009-05-19


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ホーキング博士のスペース・アドベンチャー1「宇宙への秘密の鍵」
原題「George's Secret Key to the Universe」2007年


最近、宇宙っていいかも。と、ちょっと思いはじめていたのですが、宇宙に関することって何も知らないし、物理や科学ときたら、英語以上に苦手だった私としては、SFっておもしろそうかも。なんて思ったところで、原書で読むのには躊躇するものがありました。いろいろ難しそうだなあ…と。
それで、私でもわかるような、やさしい宇宙の本、それも面白く読めそうな本はないかと思い、この本を読んでみることにしました。


この本は、英国の著名な物理学者、スティーヴン・ホーキング博士が、作家で娘のルーシー・ホーキングと共作した児童書。
楽しい物語のなかに、星の誕生からブラック・ホールについてなど、さまざまな宇宙に関する知識が散りばめられています。
ちょっとしたコラムや、星の写真(カラー)などもあり、勉強になります。


あらすじ
ジョージの両親は、なるべく自然のものを使った生活をこころがけていて、科学文明的なものを排除しています。そういったものに頼る生活が、地球温暖化などをまねき、地球を滅ぼすと考えているからです。そのため、ジョージはパソコンをもっていません。
しかしある日、ジョージは隣の家にすむエリックと、その娘アニーと知り合いになります。エリックは科学者でした。そしてエリックは、科学が地球を滅ぼすのではなく、科学で地球を救うことができると考えているようでした。
エリックは、スーパーコンピューター<コスモス>をつかって、人類が移住することのできる新しい星を探しています。ジョージもまた、コスモスの力をかりて、宇宙空間へと旅立ちます…!


英語はそれほど難しくなく、イラストもたくさんあり、読みやすかったです。といっても百パーセント理解できたとはいえませんが、9〜8割は理解できた…と思う…思います。
コラム欄はちょっと難しいなと感じた部分もありますけど、物語部分は、ほぼ問題なく楽しめました。
書かれたのが2007年なので、冥王星が惑星じゃなくなったことに関しても書かれています。


いちばん驚いたのは、ブラック・ホールに一度吸い込まれたら、もう二度とでてこれないと思ってたんですけど、違うかもしれないってこと。
おもしろかったです。
本当はきっとすごく難しいことなんでしょうけど、それをわかりやすくわかりやすく書こうとしてくれているのがいいです。
お話もよく考えられていて、わくわくしながら読むことができました。
最初から三部作の構想のようなので、明かされていない謎などもありますけど、これ一作でも一応は完結しています。
二巻はもう発売されているのですが、まだペーパーバックにはなっていないので、読みたいけどちょっと我慢します。


邦訳は、岩崎書店から さくま ゆみこ:訳で出ています。

宇宙への秘密の鍵宇宙への秘密の鍵
さくま ゆみこ

岩崎書店 2008-02-09


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