「ゆきのまちかどに」ケイト・ディカミロ

Great JoyGreat Joy
Bagram Ibatoulline

Candlewick 2007-10-09


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このあいだ読んだケイト・ディカミロの「愛をみつけたうさぎ」の挿絵が良かったので、その挿絵を描いたバグラム・イバトーリーンと、ディカミロがコンビを組んだこの絵本を読んでみることにしました。
うさぎの方は挿絵が白黒だったのがちょっと残念で(小説だし、挿絵を全部カラーにしたら高額な本になっちゃうだろうからしょうがないのはわかってますけど…)、この人の絵はぜひカラーで堪能したいなあと思ったからです。


それとこの時期。やっぱり一冊はクリスマスっぽいものを読みたいなという気分になりまして。


絵本ですので、ストーリーはシンプルです。
特別、大きな奇跡が起きるわけでもありません。
どちらかといえば地味です。
それはつまり、特別な能力をもった特別な人間にしか起こせない奇跡ではないということで…。
誰もが、誰かのことを、ほんのちょっと気にかける。せめてクリスマスのときだけでも。
それだけで奇跡…というか、人をあたたかい気持ちに、そして自分も幸せな気持ちになることができるんですよね…。


英語はそれほど難しくありませんでした。
原題の「Great Joy」は、少女が教会の劇で天使の役を演じたときのセリフからきています。
「behold, I bring you good tidings of great joy」
キリスト教新約聖書、「ルカによる福音書」のなかの一節のようです。


最後のページに文はありませんけれど、絵がすべてを物語っている感じで良かったです。絵本ならではですね。


邦訳はポプラ社から、もりやま みやこ訳で出ています。

ゆきのまちかどに (ポプラせかいの絵本)ゆきのまちかどに (ポプラせかいの絵本)
バグラムイバトーリーン

ポプラ社 2008-10


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