Wayside School Gets a Little Stranger
Wayside School Gets a Little Stranger Adam Mccauley HarperCollins 1996-02-01 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
Wayside Schoolシリーズの三巻です。
いろいろあって閉校になったものの、めでたく復校したWayside School。
今回は、産休に入ったMrs. Jewlsの代わりにやってくる教師のおはなしが面白かったです。
鼻の穴が三つあったり、耳が三つあったり、なんとも個性的。
特に、心の声が聞える女教師が、それを利用して、実に巧妙に子供たちを傷つけていくやり方がなんとも上手いというか…。
ルイス・サッカーの作品で最初に読んだのはニューベリー賞も受賞した「穴」ですけど、変わったつくり…変わったスタイルの小説だなあと思ったことをおぼえています。
そのスタイルが完成されていく過程が、このWayside Schoolシリーズを通して、少し見えたような気がしました。
過去まとめ:Wayside School
マジック・ツリーハウス「恐竜の谷の大冒険」
Magic Tree House #1: Dinosaurs Before Dark (A Stepping Stone Book(TM)) Sal Murdocca Random House Books for Young Readers 1992-07-28 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
これまで読んだことなかったんですけど、簡単で読みやすいものをたくさん読みたい気分に襲われたので、手をだしてみることに。
日本語版もメディアファクトリー 食野雅子:訳ででていまして、そちらは原書二冊分のおはなしが一冊に収録されているとのこと。
なので、とりあえず
- 「恐竜の谷の大冒険」原題:Dinosaurs Before Dark(1992年)
- 「黒い馬の騎士」原題:The Knight at Dawn(1993年)
の二冊をつづけて読んでみることに。
原書は、一冊が60〜70ページくらい、文字も大きめで余白も多め、挿絵も豊富で、ゆっくり読んでも一時間くらいで読めました。
読みやすかったです。
物語は…正直、最初の一話めは、ご都合主義がすごすぎる気がしたのですが、児童書…それも小学生低学年さんくらいが対象の本ですので、あんまりそーゆうのは気にしちゃいけないなあと思い、気にしないことにしました。
兄と妹とで冒険するのですが、とにかく妹のほうが行動力がすごいというか、考え無しといいますか、こわいものしらずといいますか、どんどん動いて物語を動かしています。この妹…アニーちゃん…只者じゃないです…。
二話めは中世の城が舞台で、城の様子とかがわかって楽しかったです。
マジック・ツリーハウスは、全28巻。
全巻セットもでていますし、四冊ずつの箱入りセットもでています。
恐竜の谷の大冒険 (マジック・ツリーハウス (1)) 食野 雅子 メディアファクトリー 2002-03-29 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「ビロードうさぎ」英語無料絵本
「The Velveteen Rabbit」
「ビロードうさぎ」「ビロードのうさぎ」「ベルベットうさぎのなみだ」などの邦題で知られている絵本。
→http://www.gutenberg.org/etext/11757
マージェリィ・ウィリアムズ・ビアンコ Margery Williams Bianco 作
ウィリアム・ニコルソン William Nicholson 絵
1922年に英国で発表されて以来、ながく英米の子供たちのあいだで読み継がれている絵本。
Project Gutenbergで無料で読めますけど、画質はあんまりよくない感じです…。
あと文字がちっちゃいので、ブラウザの表示で拡大して読みました。目が悪いほうなんで、200%くらいに拡大しました…。
文章はけっこうあります。
酒井駒子さんの絵本「ビロードのうさぎ」の表紙↓がすごくかわいくて、ずっと気になっていました。
そのオリジナル版ということで。とりあえず無料で読めることだし読んでみようかと…
ビロードのうさぎ 酒井 駒子 ブロンズ新社 2007-04 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
過去まとめ:英語無料絵本
Wayside School is Falling Down
Wayside School Is Falling Down (rack) Adam Mccauley HarperTeen 1998-06-01 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
Wayside Schoolシリーズの二巻です。邦訳はいまのところでていないようです。
一巻もわりと読みやすかったのですけど、二巻も同じくらい読みやすかったです。
一巻よりもページ数はちょっと増えてます。
あいかわらずおバカなノリです。
タイトルは、「ロンドン橋おちた、おちた、おちた」で有名なマザー・グースのもじり。
考えてみると、この物語の言葉遊びや不条理なバカバカしさは、マザー・グースに通じるものがあるかも。
しまったなあと思ったのが、なるべく続けて読めばよかったということ。
登場人物が多すぎて、全員おぼえてないというか、忘れちゃったキャラクターもちらほら。
一巻を読んだばかりのあとに読めば、まだ覚えてたんでしょうけど…
いえ、忘れちゃってても、正直さしたる支障はないのですが、なんとなくもやもやするというか。
とりあえず、一巻からつづく、無いはずの十九階の存在しないMiss Zarves関連の話がおもしろかったです。
過去まとめ:Wayside School
「ある日どこかで」リチャード・マシスン
Somewhere in Time Tor Books 1999-01 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
原題は、最初は「Bid Time Return」として発売されましたが、その後、映画化のさいに題名を「Somewhere in Time」にしたことから、原作の題名も現在では「Somewhere in Time」で発売されることが多いようです。
映画は、作者自身が脚本を書いているとのこと。
私が今回読んだのは邦訳だけで、東京創元社から尾乃上浩司:訳 佳嶋:カバーイラスト 瀬名秀明:解説で出ているのですが、その巻末の解説がけっこう詳しくて、タイトル変更されたいきさつや、本書のヒロイン、エリーナ・マッケナのモデルとなった女優、初代ピーター・パンとしても有名なモード・アダムズ Maude Adamsのことなどにも触れらています。
この作品は1976年の世界幻想文学大賞受賞作。日本でも、映画は公開され、宝塚でミュージカル化もされた作品。けれども、長いあいだ邦訳は出版されていなかったとのこと。
あらすじ
病気のため残りわずかの命と知ったリチャードは、車に乗って、あてのない旅に出ます。そうして泊まったホテルで、過去に活躍した女優の、古いポートレイトを目にし、ひとめぼれしてしまいます。女優の名前はエリーナ・マッケナ。
リチャードは彼女と恋をするために、過去へと旅立つことを決意するのでした…!
私は映画も宝塚もみていないので、それらと比べて原作はどうとかこうとかはわかりませんが…
ロマンティックなラヴ・ストーリーかと思ってたのですけど、ラブ・ストーリーというか…ラブ・ストーリーでまちがいはないのですけど…、むしろ恋愛の部分より、時間旅行をいかに実現させるか、といったところに力点がおかれているような。
つまり、時間旅行という不可能なことを可能にするためのエネルギーとして恋愛による超強力な思い込みパワーが必要なのでそうしたのであって、ロマンティックなラブストーリーのために時間旅行といったものを設定したのではない、という感じがしました。
ある日どこかで (創元推理文庫) Richard Matheson 東京創元社 2002-03 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「ライズ 星の継ぎ人たち」タニス・リー
Wolf Star: The Claidi Journals II (Lee, Tanith. Claidi Journals, Bk. 2.) Puffin 2002-07-08 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「きみは規則を破る」ヴェンは夢見るようにいった。「機械も壊す。そうだろう?」
"You break rules," he said dreamily. "You break machines, don't you?"
タニス・リーの「ウルフ・タワー」シリーズ、第二巻。
「ライズ 星の継ぎ人たち」
原題「Wolf Star Rise」(2000年) アメリカ版タイトル「Wolf Star」
邦訳は一巻と同じく、産業編集センターから中村浩美:訳 桜瀬琥姫:カバーイラスト で出版されています。
あらすじ
運命の相手との結婚式をひかえて幸せいっぱいのクライディ。しかし、タワーから追ってきた男たちに、ウェディングドレス姿のままで誘拐されてしまいます。つれていかれた先は、ジャングルに囲まれた不思議な場所。そこは、外の世界を知らないひとりの王子が、ロボットたちと本と動物に囲まれて暮らす、一種の楽園のような場所でした。しかし望んでこの場所にやってきたわけではないクライディは、脱出を謀ります。愛する人のもとに戻るため。
前作は、多少の謎は残ってはいたものの、一作としてほぼ完結していたのですが、今回はやや続きが気になる形で終わっています。
一応、あるていどの区切りはついてるのですが、結婚式の日にさらわれたまま、花婿さんと再び会えないままの状況で終わっているので…。はてさてどうなることやら。
今回のモティーフとして、<太陽>と<月>がでてきます。太陽と月のはざまにいるということは、ふたつの重要なものの間にいるということで、決断しなくちゃいけない、どちらかを選ばなくちゃいけないという状態のことらしく、そういった状態におかれた女性がどの道を選んだのか、といったことが、主人公のクライディの選択とともに語られます。
好きな人そっくりの外見だけど性格が違う新たな男子登場という、これまた少女小説王道の展開全開って感じで楽しかったです。
英語は主人公の一人称なので比較的読みやすいとはいえ、七割から六割くらいしか理解できてないので…邦訳と一緒じゃないと今の私にはちょっと厳しいです。
ライズ 星の継ぎ人たち―ウルフ・タワー〈第2話〉 (ウルフ・タワー (第2話)) Tanith Lee 産業編集センター 2005-03 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
過去まとめ:ウルフ・タワー
Sideways Stories from Wayside School
Sideways Stories from Wayside School Adam Mccauley HarperTrophy 1985-08-01 売り上げランキング : 99982 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
Wayside Schoolシリーズの第一作です。
シリーズは全三巻。
いまのところ邦訳は出ていないようです。
でも英語はあんまり難しくないので、原書でもじゅうぶん楽しめました。
…といっても、知らない単語もけっこうありましたが…。
最初、Storyを、いわゆるストーリー、物語という意味としか思わなくて、「???」だったんですけど、「階」とか「層」という意味があるんですね…辞書ひきました。こんな単純な単語ですら…まだ意味を知らないとか…ダメダメですよ私…。ううう。
とりあえず、storyという単語のもつ「おはなし」と「階」の二つの意味をかけてるんだなと推測して、そう思って見ると、縦に並んだ30の物語の目次が、なんだか30階建ての建物みたいに見えてきます。
本当は横に一列に30の教室が並んだ一階建ての学校になるはずなのに、まちがって縦一列の30階建てにされてしまった学校の、ハチャメチャな物語。
各おはなしのタイトル下に絵があって、それでだいたいの内容がわかります。一話一話は短くて、2〜3ページから4〜5ページ。先生や生徒ひとりひとりの紹介みたいな感じです。
なんとなくダールの児童書みたいな感じなので、好き嫌いは別れるかなあという気はしました。
子供はこーゆうの、すごく好きそうって感じがします。
三冊箱入りセットもでています。↓
The Wayside School Collection Box Set Adam Mccauley HarperCollins 1996-11-01 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
過去まとめ:ルイス・サッカー