「サムさんと10ぴきのひつじ」ミジ・ケリー

One More SheepOne More Sheep
Russell Ayto



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「サムさんと10ぴきのひつじ」原題:One More Sheep 2004年
ミジ・ケリー Mij Kelly:文 ラッセル・エイト Russell Ayto:絵の絵本。
2004年度のケイト・グリーナウェイ賞候補作です。


あらすじ
10匹の羊を飼っているサムさん。
外は嵐。おなかをすかせたオオカミが荒野をうろついています。
サムさんは安全な家のなかに羊をいれて、あたたかいふとんに寝かせます。
一匹も残らずに入れたのか、確かめる方法は数をかぞえること。
けれど羊を数えはじめると、きまってサムさんは、全部数えきらないうちに眠ってしまいます。
そこへ突然、扉をたたく音が!
たいへん、さては一匹置き去りにしてしまったのかと、扉をあけて中に入れようとするサムさん。
羊たちは大慌て。サムさんにきちんと数をかぞえさせようとします。だって羊は十匹、全員ここにいるのですから…


絵もおはなしも、ユーモラスで楽しい絵本。独特の勢いや動きのある絵で、コマ送りで動画をみているような気分に少しなります。
手や足の指は10本数えられるのに、10匹のヒツジは数えられないサムさん。どうしてなのか、その理由はヒツジたちにとっては、たいへんに失礼千万なもの。おまけに、ヒツジの皮をかぶったオオカミに、あっさり騙されそうになるし…
ヒツジの頭、muttonhead って単語には、うすらばかとか、そんな意味があったりもするようなのですけど、この絵本ですと、どうもサムさんのほうがどちらかというと…。主人よりもヒツジたちのほうが賢い、そんな逆転にも、くすりとさせられます。


英語はそんなに難しくなく、読みやすかったです。
邦訳は、まえざわ あきえ:訳 朔北社から出ています。

サムさんと10ぴきのひつじサムさんと10ぴきのひつじ
ラッセル エイト

朔北社 2008-03


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