「ビッグフィッシュ」ダニエル・ウォレス

Big Fish: A Novel of Mythic ProportionsBig Fish: A Novel of Mythic Proportions
Daniel Wallace




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Remembering a man's stories makes him immortal, did you know that?
話を忘れないかぎり、相手は―それを話してくれた人間は、生きつづける。知っていたか?(引用)


ダニエル・ウォレス Daniel Wallace の『ビッグフィッシュ―父と息子のものがたり』 原題『Big Fish: A Novel of Mythic Proportions』1998年
邦訳と原書とあわせて読みました。邦訳は、河出書房から小梨直:訳で出ています。


あらすじ
死を迎えようとしている父親、エドワード・ブルーム。誰からも好かれた父さん。人を笑わせることが大好きな父さん。その伝説に彩られた生涯、巨人から町を救ったり、双頭の美人や不思議な少女と出会ったり、のぞきこむと将来をうつすという老婆の義眼をとりもどしてみたり、町をまるごと買い取って自分のものにしたり…。


短いエピソードが羅列されて、ひとりの男性の、生まれてから死ぬまでが語られます。語り手は息子。子供のころから父親にきかされた、どこからどこまでが本当で嘘かもわからない思い出話の数々、うんざりするほど何度もくりかえされたジョークなどが、ぽつりぽつりと語られていきます。


ティム・バートン監督の映画『ビッグ・フィッシュ』の原作でもあります。私は映画の方を先に観たので(すごく好きな作品)、原作のここをこうしてああして映画ができたのか…という、映画としてのアレンジの上手さと、小説との違いばかりに興味をひかれる読み方をしてしまいましたけど、原作から先に読んでも、たぶんおもしろかっただろうなと思います。


ビッグフィッシュ―父と息子のものがたりビッグフィッシュ―父と息子のものがたり
Daniel Wallace 小梨 直

河出書房新社 2000-02


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