「空飛び猫」アーシュラ・K・ル=グウィン


This is not a good place to grow up in, and you have wings to fly from it.
ここは子供たちが成長するのにふさわしい場所ではありません。そしてお前たちはここから飛んで出ていくためにその翼を授かったのです。(邦訳より引用)


S.D.シンドラー絵、「空飛び猫 Catwings」
ゲド戦記の作者、アーシュラ・K.ル=グウィン文が文章を書いています。40ページくらいの絵本ですが、文章もそれなりにあります。対象年齢は十歳くらいなので英語はそんなに難しくはありません。内容も難しくなく絵を見ればストーリーはだいたいわかります。
邦訳は村上春樹:訳で講談社からでており、文庫にもなっています。文庫でも挿絵は全部カラー。
単行本のほうは今は入手が難しいようです。


翼をもって生まれてきた四匹の猫たちのおはなし。お母さん猫はふつうの野良猫なのですが、なぜか生まれてきた子猫たちには翼が。やがて子猫たちは翼をはばたかせ、危険がいっぱいの街から飛び立ちます。
そうして森で暮らしはじめるのですが、森もまた安全な場所ではありませんでした。そう、危険のない場所なんてどこにもないのです…


文庫で手に入れやすかったのと村上春樹訳ってことで、これは邦訳も読んでみました。あとがきにちょっとした解説なんかも載っていてよかったです。


洋書はシリーズ四冊セットなども発売されています。


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空飛び猫 (講談社文庫)

空飛び猫 (講談社文庫)