「オ・ヤサシ巨人BFG」ロアルド・ダール

ロアルド・ダールの「オ・ヤサシ巨人BFG  The BFG」


この世界で、夜な夜な、人間がベッドから忽然と消えていなくなってしまう理由をごぞんじですか?
あとには骨だけが残されている理由を?
それは、人食い巨人どもに、食べられてしまっているからなのです!
ある晩、英国の街を徘徊する不審な影を目撃したソフィーは、そんな恐ろしい秘密を知ってしまいます。
けれど、巨人たちのなかで、ただひとりだけ、人間の味方がいました。それがBFG.。
ソフィーはBFGとともにロンドン、女王陛下のおわします城へ、真実を伝えに向かいます…!


女王陛下と謁見し、英国陸軍や空軍をひきつれて、英国だけでなく世界も救っちゃう、その最大の功労者が、ちっちゃな女の子…という、これはたしかに、女の子が読んでもワクワクする物語だな〜という感じがします。


ソフィー Sophie というのは、ダールのお孫さんに、そういう名前の方がいらっしゃるんですよね。
ダール自身がかなり投影されていると思われるBFGと、主人公のソフィーの関係が、おじいちゃんと孫のようなのは、そのためかも。
ただ、この物語の原型ができたのは、ダールの娘さんたちが、まだ子供だったころのようです。(「まるごと一冊ロアルド・ダール」で、オフィリア・ダールが、BFGが生まれたきっかけというものを、子供のころの思い出話として綴っています)
それから、1975年の「ダニーは世界チャンピオン」のなかの挿話として、BFGはちらりと登場しています。


英語の本としては、全体的には読みやすいのですが、BFGが、「I is」だとか「We is」だとか、まちがった英語をつかったり、「human beens」をもじって「human beans」とか…いろんな造語とかをつかうので…。そこが面白いポイントだとは思うのですが…。


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邦訳は中村妙子:訳で評論社さんからでています。