「太陽の東月の西」アスビョルンセン


「太陽の東 月の西」アスビョルンセン編
ノルウェーの昔話集です。岩波少年文庫佐藤俊彦:訳


ペテル・クリステン・アスビョルンセン Peter Christen Asbjornsen とヨルゲン・モオ Jorgen Moeが収集して出版した三巻の民話集と民話選から、十八のお話を選んで訳されたものです。


ノルウェーのお話ですが、ジョージ・ダセント George Webbe Dasentによって英訳されたもの
(こちらのサイトさん→http://www.gutenberg.org/etext/8933 などで読むことができます)
が評判になったこともあって、表題作の「太陽の東 月の西 East o' the Sun and West o' the Moon」などは、英語の絵本でもよく見かけます。
日本でも、カイ・ニールセン Kay Nielsen の絵本が人気があるようです。
こちらのサイトさん→http://www.animationarchive.org/2006/01/media-kay-nielsen-east-of-sun-and-west.html や
こちらのサイトさん→http://nielsen.artpassions.net/ 
などで、その絵を見ることができます。きれいな絵です。


個人的に面白かったのは、
川で溺れた、つむじまがりのおかみさんが、つむじまがりらしく、下流ではなく上流でみつかる…という、「流れにさからうおかみさん」
奥さんのことを叱ってばかりの旦那さんが、奥さんと家事を交代して、しっちゃかめっちゃかなことになる「家事をすることになっただんなさん」
金持ちだけれど性格の悪い、男やもめで年寄りの地主が、むりやり若い娘と結婚しようとして、とんでもないことになる「地主のはなよめ」
など。


そのほか、全体としては、グリム童話に類話が見られるものが多い、という印象を受けました。


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