「小さい魔女」オトフリート・プロイスラー


オトフリート・プロイスラー Otfried Preussler の「小さい魔女 The Little Witch」
原題は「Die Kleine Hexe.」
ドイツ語のお話を、英訳したものです。
私が買ったのは講談社英語文庫。難しい単語は巻末に意味が掲載されています。
英語のレベルは初級〜準中級とのことで、そんなに難しくありません。
ウィニー・ガイラー Winnie Gebhardt-Gaylerの挿絵も魅力的です。
挿絵の数も多いし、ひとつひとつのエピソードが短めなので、絵本をたくさん集めたみたいな感じです。

Once upon a time there was a little witch who was only a hundred and twenty-seven years old. That's not at all old for a witch.


主人公の小さい魔女は、127歳。魔女としては、まだまだ一人前とはいえない年齢です。
今日は、一年に一度のワルプルギスの夜。魔女たちはブロッケン山に集まって、焚き火を囲んで踊りあかすのですが、小さい魔女は、まだ参加がゆるされていません。
それなのに、こっそり忍びこんで踊りに参加してしまった小さい魔女は、見つかって、ひどい目にあいます。
ただ、もし一年間「よい魔女 good witch」でいて、試験に合格したなら、次のワルプルギスの夜の参加を認めてもいい、とも言われ、小さい魔女は、がんばって「よい魔女」になろうと、魔法をつかって、次々に人や動物をたすけます…


基本的に、毒のようなものはなく、悲惨な事件なども起きたりはしません。哲学的な言葉がとびだしたりもしませんので、そのあたりを物足りないと思う方には、もしかするとあまり向いていないかもしれません。対象年齢は、かなり低めかと思います。
ユーモアのある、ほのぼのとしたエピソードの多いお話。
最後のオチも、そうきたか! という感じです。
他愛ないといえば他愛ないですが、楽しく読めました。使い魔のカラスも可愛いです。


→本の詳細・英語文庫(amazon)


邦訳も出てます。


小さい魔女 (新しい世界の童話シリーズ)

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