「ふたりはいっしょ」アーノルド・ローベル

アーノルド・ローベル Arnold Lobel  の絵本、「ふたりはいっしょ Frog and Toad Together」
がまくんとかえるくんシリーズの二冊目。1973年のニューベリー賞オナー作品。
(前作も正確には1971年のコールデコット賞オナーだったみたいです、すみません…)


がまくんとかえるくんの仲良しぶりが、あいかわらず楽しい二冊目。
短いお話が五編収録されています。


私が一番好きなお話は、三番目の「cookies」というお話。
がまくんの焼いたクッキーがあまりにおいしくて、食べすぎちゃだめだと思っても、手が止まらなくなったふたり。これを最後の一枚にしよう、今度こそ、これきり本当の最後の一枚にしよう、といいながらも、やめられそうにありません。
ついに、かえるくんがいいます。

"we need will power"


will power ってなんだい? と訊くがまくんに、かえるくんは説明します。

"Will power is trying hard not to do something that you really want to do"


will って、未来形でおなじみですが、未来をあらわす語というより、「意志」をあらわす言葉だ、というふうに説明されることが多いですけど、このお話を読むと、それがよくわかるような気がします。


やめようやめようと思っていてもやめられなかったり、やろうやろうと思っていてもやらなかったり、そんなときに必要なのがwill power。
大人にも子供にも必要なもの。(そして私に欠けているもの…)
それがユーモアたっぷりに、でもストレートにきちんと伝わる。そこがこの絵本の素敵なところだと思います。


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邦訳もでてます。

ふたりはいっしょ (ミセスこどもの本)

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